高柳果樹園今年も6月末の初夏の山形、そして庄内を旅してきた。この時期の山形は天気が晴れると緑の香りがすごく爽やかで気持ちがいい。

早朝というか、夜が明けるかどうかという時間に家を出て高速道路を北上。途中のサービスエリアで休んだりして、さくらんぼ狩りの農園があく時間には山形へ到着。

いつものごとく、今年もまた天童の高柳農園。ほかの農園をよく知らないので比較はできないけれど、僕はこの農園で食べるさくらんぼが好きだし、雰囲気も好き。さくらんぼ狩りのあとに出てくる山菜の漬物もまた美味しいし、ここから友人達へ送るさくらんぼは抜群に評価が高い。

なので、あえてほかのところへ行く必要を感じないというところ。出会いって重要だよな。

お土産のさくらんぼ
お土産のさくらんぼ
さくらんぼ狩りのあとの山菜。これがうまい。
さくらんぼ狩りのあとの山菜。これがうまい。

今回の旅では、はじめて山形にきた友人を連れてきていて、山形らしいところってなにがいいかなと思いランチに来てみたのは村山のあらきそば

ここの板そばは前に食べたときはそれほど感動もなかったのだが、今回改めてきてみてその美味しさに気づく。面白いところだよなあ。

あらきそばの板そば
あらきそばの板そば

そのあとは最上川を下るようにして庄内へとはいっていく。

この最上川、船でくだるのも楽しいのだがドライブするコースとしてもまた美しい。途中いくつかのドライブインや道の駅があるので、そういうところを立ち寄りながら来てみて最上川の美しさを存分に楽しめる。緑が深くて美しい風景。

最上川

酒田へやってきて、天気が少し崩れてきていたので、外ではなく屋内がいいかなと土門拳記念館へ向かう。この土門拳記念館もまた今回の旅で印象が変わったところ。

土門拳が撮影した昭和の文豪達の写真は僕がもっていた先入観みたいなものを変えたし、写真を撮るということはコミュニケーションなんだよなということを改めて感じた作品たち。

いまの時代、みんなが手軽に写真を撮れる世界になったのに、物事を写真一枚に写し出すことがどれほど難しく、また写真家という職業がこの世に存在し続けていることって、そういうことなんだよな。

酒田でのホテルは駅前にあるアルファーワンホテル。駅に用事はないのだが、立地が便利だし、色々呑み歩いたあげく散歩してみた夜の駅は旅情があるものだった。旅の思い出って結局、こういう「どうってことのない風景」の積み重ねなんだと思うが、酒田の街のことって本当によく思い出す。

酒田の街

酒田の街この地域に泊まるのであれば地方の温泉宿もいいのだけれど、僕としては街中に泊まって夜の街を楽しむのが好き。

夜の街っていってもクラブがあったり、イベントがあるわけではない。美味しい食事とバーがあるだけなのだが、それがまた絶品だし旅の思い出がまた深い。

こい勢の寿司
こい勢の寿司
伝説的なカクテル「雪国」。すごい強い。
伝説的なカクテル「雪国」。すごい強い。

今回は寿司屋さんは、こい勢というところ。地元の魚をうまく使った江戸前の寿司で雰囲気もカジュアル。鈴政は美味しいのだけど、ちょっと雰囲気が息苦しいところもある。それに比べるとこちらは雰囲気も予算も敷居が低くておすすめ。僕はこれからは「こい勢」の方に来てしまうかなあ。いい仕事をしているお店はやはり好きだ。

そのあとは、酒田で伝説的なバーであるケルンへ。いまから60年前にできた「雪国」というカクテルを、それを考案したバーテンダーが作ってくれるという奇跡。90歳にはなっていると思うのだが、まだまだ全然現役。うごきも軽やかだし、出来てくるカクテルもまた攻めている。見た目は普通の喫茶店なのに・・・この街の奥行きの深さを知る。

翌朝は、もはや僕の中では定番、酒田漁港にある「とびしま」での海鮮。季節が違うとはいっても、いくら丼。美味しかったなあ。そして、地元で採れた魚の刺身。初夏であれば旬になっているウマヅラハギの刺身は必ず食べるのがおすすめ。僕にとって地産地消って文化というよりも、より美味しいものに巡り会う確率が高いっていうキーワードな気がしている。

いくら丼
いくら丼
裏側は有名なケヤキ並木
裏側は有名なケヤキ並木

そのあとは、近くにある山居倉庫へ。

ここにはひさびさに来たのだけれど、朝の山居倉庫はケヤキ並木のさわやかさが森林浴みたいで気持ちがいい。朝の散歩をしている人くらいで観光地の賑わいはまだないから、ゆっくりと見てまわることができる。

機能を兼ね備えた美しい建物。

そして、ここも定番となっている庄内映画村。ひさびさに来てみたが、やはり厳しい季節を乗り越えるごとに建物の傷みが目立つようになってきた。人が住んでいない建物ってこうなるのかと思うところ。しかし、人工的な里山の風景だし、僕の中にはこんな農村の原風景はないのにも関わらず、ここの風景をみているとなんだか懐かしい気分になるのは不思議だし、楽しい。

僕がいたところは、ほんの数百年前まではこんな風景で電気も知らずに生きていたのかっていうことにおどろくとともに、それってどんな空がみえていたのだろうかと思ったりする。

山居倉庫
山居倉庫
庄内映画村
庄内映画村

旅のラストのランチは山形空港そばの「伊勢そば」にて。地元の人気店ということで、ちょっと時間をずらしていったにも関わらず大盛況でちょっと待ち時間があった。ここの蕎麦は「あらきそば」を上まわる迫力。

もはや蕎麦ではなく、別の種類の食べ物だと思うんだよな。喉ごしを楽しむとかいうものではないし。「うどん」と「ほうとう」以上に、この蕎麦は異なる食べ物だと思う。どちらも違った美味しさがあるのは楽しいところだけれど。

今回の旅もまた最初から最後まで舌には優しくて胃袋には大変な旅だったけれど、初夏の東北旅行は自然の美しさを感じられるから好きな旅だ。一泊二日だけれど、濃厚な旅になったと思う。

伊勢そば
伊勢そば

この旅の記録:初夏の山形/庄内の旅 – 2015年6月

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