松本から安曇野へ大糸線に乗って30分くらい。松本市内はたいして雪も積もっていないのだが、30分も北に移動するだけで結構積もっている。

これがさらに、北へ30分移動した信濃大町は1メートル以上ということだから、このあたりの冬の気候はちょっとしたところで全然異なる。

僕は安曇野に住んでいる友人を訪ねるために、松本城から北松本駅まで歩いて、そこから大糸線に乗りこむ。そして、穂高駅に到着。待ち合わせの時間まで少し間があったので、線路沿いの道を歩いて5分くらいのところにある碌山美術館へ行ってきた。

松本から列車で30分でこの雪景色

冬の碌山美術館は雪に覆われていて夏とは全然違う趣がある。教会のような本館の入口では薪ストーブが焚かれていて、気のいい香りがしている。そしてなにより、訪れる人は少なくて、週末というのに貸し切りのように見てまわることができた。

ちょうどこの旅をしている頃、ずっと司馬遼太郎の「坂の上の雲」を読み続けていて、日露戦争の頃の日本というものが気になっていた。この美術館はちょうどその時代を生きた萩原碌山の個人美術館であり、日露戦争というものを別の側面から感じるような気がする。

日露戦争の日本は全てが欠乏するような時代だったけれど、こういう銅製の彫像を作ることができる文化的な余裕はあったのだな。それは、第二次大戦の日本とは異なるところではないかと思う。

碌山美術館

必見なのは、萩原碌山の代表作でもある「女」という作品。仕切りもなく、間近でみることができる。彼には相馬黒光というパトロンがいたのだが、この作品には彼女の雰囲気があるという。

碌山と黒光の話しは美術館のなかの紹介で知ったのだけど、萩原碌山はそうとう屈折していて面倒くさい男だなあ・・って思う。でも、こういう人がモテるのもわかる気がする。ここで文字にするのは難しいのだけど。

それ以外にも彫像の作り方など基本的な部分の解説や、他に影響をうけた作品の展示など、個人美術館ならではの細やかさがある。小さい美術館だけど、訪れる価値があるところだと思う。

碌山美術館
住所:長野県安曇野市穂高5095-1
時間:9:00-16:10(3-10月は17:10)
休み:5-11月は無休。それ以外は月曜日と祝祭日の翌日。12月21日~12月31日。

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