指宿あたりまでやってきたら訪れてみたいのは薩摩半島の突端である長崎鼻という岬。

このあたりは古くからの観光になっていて、あれこれ開発されていたり、風光明媚とはこのことをいうのだなというくらいに美しい風景がひろがっている。

そして、日本の岬といえばパワースポットになっているところが多く、ここ長崎鼻もパワースポットとして有名。なにより浦島太郎の伝説がある土地で岬のふもとには龍宮神社という乙姫様を祀った神社もあって縁結びで有名なところ。

なんだか古い観光地の要素がごっそり取り残されているかのような雰囲気があるけれど、その先にひろがる風景には陳腐さも古くささもなくて、美しい風景というのはそれが美しくあり続ける限りは普遍のものなのだなって感じる。

商店街には猫

車でアクセスする場合、お土産物屋さんに併設されているところへとめるか、専用の民間駐車場にとめるか、ちょっと離れた無料の光栄のところにとめるかということになる。

今回は、お土産物を買うような予定もないので、専用の民間駐車場にとめることにする。駐車場の隅にお賽銭箱みたいなのがあって、そこにお金をいれておく。箱には「無断駐車が発覚したら、大声で演歌を一曲歌ってもらいます」と書いてある。罰ゲーム感がすごい、絶対お金払う。

駐車場から長崎鼻の開けた場所まではゆっくり歩いて5分くらい。通りの左側には昭和が冷凍保存されて残ったかのようなお土産物屋さんが並んでいる。右側は斜面になっていて、なにもない。

数軒並ぶお土産物屋さんはどれも違いがあまりないのだが、一軒の店の看板に「夫婦げんかしたから本日は臨時休業」と書いてある。どいつもこいつもふざけたこと書きやがって・・と思うのだが、こういうところも昭和っぽい余白があるユルさだよなって思う。いまなら、なにか書こうにもまず「それは不謹慎かどうか」から考えなきゃいけない気がする。

長崎鼻に出てきて、まず訪れるのは龍宮神社。天気がいい日にはこの高台から屋久島や硫黄島まで見通すことができる(でも、それってたぶん冬で風の強い寒い日な気がする)。この岬の近くにある海岸で浦島太郎は竜宮城へ向かったらしい。この神社も全体的に丸みを帯びた建物の雰囲気がちょっと龍宮感を出していて、ちょっとかわいい。そして、赤のコントラストがなにより美しく、鳥居越しにみえる風景もまたハッとするくらい。

貝殻に願い事書いて置いていくのが定番のお祈りのスタイル。ちょっと書いてみたくなる。

龍宮神社
龍宮神社
鳥居と開聞岳
ここからの風景が最高に気持ちがいい、写真じゃ伝えきれない
ここからの風景が最高に気持ちがいい、写真じゃ伝えきれない

その先は岬の突端にある灯台までゆるく続く散策路になっている。さすがに、このあたりは風が強いのだけどゴールデンウィークの頃は少し暑くなってきているので、この風が気持ちいい。

途中には大理石でできたやけに立派な浦島太郎の像があったりする。ここでも亀を助けている。このあと、すっかり楽しむのに迂闊なことでそのツケを払わされることになるとはね・・。

立派な浦島太郎の像
立派な浦島太郎の像

それにしても、ここから眺める開聞岳はまさに「薩摩富士」という名前のままに美しい風景をみせている。海の上に浮かんでいるかのようで、それはむしろ本物の富士山よりも幻想的な感じがする。

鹿児島には火山が多いけれど、この山はひときわ美しいよなあ。しばしのんびりと眺めることにする。

海に浮かぶような開聞岳
海に浮かぶような開聞岳
そして灯台(小さい)

灯台までいってもいいのだが、この開聞岳を望む以上に素晴らしい風景はないので、あとは達成感ということになる。

パワースポットに興味がある人には絶対的におすすめだし、そうでなくてもこの風景の普遍的な美しさは一見の価値がある。鹿児島でもとびきりおすすめの場所のひとつ。

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