前に読んだ雑誌かなにかで、山形南部の長井の風景が出ていたのを見かけた。最上川の流れが作りだしたのどかな風景がすごく美しく一度は見ておきたいなと思っていた。もっとも美しいのは春のような気がするのだが、まずは思い立った初夏の季節に車を走らせてみる。

天童からだと山形市内を抜けて結構な時間がかかるため、長井の手前にある白鷹で昼食をとることにする。山形市内の周辺は典型的な郊外型風景で全然おもしろくなかったのだが、このあたりまでくると淡い緑の風景が美しい。

メニューはもりそばのみ

こっちのほうに住んでいる友人に教えてもらった千里庵は最上川のすぐ近くにあるお店で、田園のなかにある小さな集落の一角にある。カーナビに頼ると迷うと思うので、近くまできたらお店の看板をみつけてしたがった方が安全。

ごく普通の一軒屋の佇まいで、かつてはこの地方で盛んだった養蚕農家の家をほぼそのままお店にしているとのこと。なかは大きな座敷でつながっていて、一部はお蚕さんの部屋を改築しているみたい。ちょっと広い親戚の家に遊びに来たみたいな気分になる。

メニューは「もりそば」のみ。十割蕎麦ということだけどかなり手頃な値段。量はそれほどでもないのと、頼んでから出てくるまでに時間がかかるので、たくさん食べたい人は最初から「おかわり」を追加して頼んでおくのがこのお店のやり方っぽい。

お店というより家

少人数でやっているみたいで、蕎麦を打って茹でて・・のタイミングがあり、それもあって時間がかかるみたいだ。30分くらいかかることもあるのだが、軽く風が通り抜ける、広くゆったりとした座敷でのんびりと待つのもまた気持ちがいい時間だと思う。旅の思い出ってこういうところにあるような気がしている。

出てきた蕎麦はとても洗練されたもので、山形でよくみる極太で板に載ってでてくる「田舎蕎麦の」とは全く違うものである。蕎麦の香りが立っていて爽やか。つゆにつけずに食べてみると蕎麦の香りがよくわかるので、まずはそのやり方で食べてみるのもいい。

千利庵の蕎麦

そして、つゆもしっかりと作られていて繊細な味。山形らしさということでいえば、違うのかもしれないが、蕎麦の美味しさということであればすごく美味しい。そして、この大きな座敷で食べるという雰囲気は田舎でのんびりと食べているなって気がする。なので、これはこれで山形の味なのだと思う。

人気店みたいで待つこともあるけれど、それがあってもおすすめのところ。

千利庵
住所:山形県西置賜郡白鷹町広野1656
時間:11:00-14:00(訪れる前にお店に確認した方が安全)
休み:水曜

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