銀座エルメスの8階にあるギャラリーでミシェル・ブラジー展をみてきた。エルメスに入るなんてイベントホールくらいしか用がないのだが、一階で売っているApple Watchのエルメスバージョンは気になっている(しかし2年で価値が消滅しかかるアクセサリーはちょっと高いなあ)。

エルメスのイベントホールは春にやったシャルル・フレジェ展に来て以来となる。日本のシャーマニズムを美しく切り取ったあの展示も衝撃的だったが、今回の「リビングルームII」と名付けられた展示もまた衝撃的だった。

既製品に植物や昆虫、微生物を取り込んだ作品は、時間の経過の中で変化していき作品が完成するということがない。会場奥に大きく展示されたカーペットにはランダムなきらきら光る線がひかれているのだが、これはカタツムリがはった跡だったりする。

またはキャンバスに食品を塗り込んだあと、ねずみや微生物がそれを食べすすめる過程が柄になった作品があったりする。普段の生活で見逃しているものが、アートと組み合わさると斬新になるという発想がおもしろい。

ミシェル・ブラジー展ミシェル・ブラジー展プレイステーションやナイキのスニーカーから植物が根を張り育っていく姿は「もののけ姫」に出てくる世界観のようで、自然がやがて文明を圧倒するという見え方は僕の感覚ではとてもすんなりとはいるものだ。

でも、サン=テグジュペリが「自然が人間に抗う」と書いてしまうようなヨーロッパ的な考えからすると、これは衝撃的なものかもしれない。

ミシェル・ブラジー展ミシェル・ブラジー展シャルル・フレジェ展もミシェル・ブラジー展もこのギャラリーでみる展示は自然や人間といったいままでの感覚を呼び覚ますようなもので、エルメスというブランドがじつは持っているロックな感じに通じるものがあるのだろうかって思ってしまう。

「リビングルームⅡ」ミシェル・ブラジー展
開館日: 2016年9月16日(金)- 2016年11月27日(日)
会場:銀座メゾンエルメス フォーラム

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