2016年秋の訪問から数ヶ月経ち、2017年の冬メニューを楽しんで来た。去年の冬メニューより値段が上がっていることもあるが、それ以上により手間のかかった驚きと美味しさが体験できる。

新しい料理のジャンルとしてすごい面白いモダンガストロノミーと日本の食材をいかした組み合わせが好きなレストランだ。冬も終わったことだし、この前の訪問のことを書くことにする。

過去の訪問
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セララバアドへのアクセス

徒歩であれば小田急線・メトロの代々木上原駅から歩いて10分くらいというのがもっとも近いアクセスとなる。

今回は原宿で千代田線に乗り換えて代々木公園駅で降りて、小田急線の代々木八幡駅の横を通り抜けてのんびりと15分くらいかけて歩いて行った。この辺りは思いであるエリアでなんだか懐かしい。

セララバアド 2017 Winterメニューについて

今回の冬メニューはこんな流れですすんでいる。訪れたのが冬本番な2月だったこともあり、メニューの構成や流れは洗練されてきていて、淀みなく流れる舞台の演出のような美しさがあった。去年食べたものもあれば始めて見かけるメニューもあり、すごく楽しみなラインナップだ。

メニュー
  • 柚子 日本酒 H&C
  • 毛玉 ビーツ
  • 林檎 チーズ
  • 折り鶴 フォアグラ
  • 冬の大地
  • 豚 栗 カルドッソ
  • 百合根 トリュフ
  • 帆立貝 洋梨 スモーク
  • 紀州鴨 黒にんにく 紅玉
  • 白い吐息
  • モンブラン
  • スノーボール・京人参 伊予柑
  • ラズベリーソーダ・パチパチオランジェット

ドリンクは今回もノンアルコールのメニューを選ぶことにする。美味しいワインはここじゃなくても飲むことができるし、なんだかここの料理はノンアルコールの方が楽しいんじゃないかって思えてきた。アルコールを飲むことにこだわらない料理があってもいい。

  • リンゴカルダモンセロリ
  • みかんジュニパーベリー、ローズマリー
  • レモンバームティしょうが、はちみつ
  • ミックスベリーざくろ、ピンクペッパー、クローブ
スタート前に食べる十勝のどろ豚生ハムと小豆島のオリーブ

モダンガストロノミー、または分子料理の要素をいれた新しいスタイルのレストラン。メニューからして驚きがあり、ちょっと大事にとっておきたくなる。動物の足跡が切り抜きで表現されていて、細かいところまで凝っている。料理以外のところでも細部までこだわっているスタイルがすごい。

柚子 日本酒 H&C

スタートは去年も出てきたメニュー。“H&C”とは、Hot and Coldのこと。グラスの中央にまるい点がついていて、ここを境にドリンクを傾けて飲むと、冷たい飲物とあたたかい飲物が左右でわかれて入ってくる。

トロッとした感じがあり、舌の先に冷たさとあたたかさを別々に感じる面白さはなんともいえない。この不思議さは時間が経つとなくなって、ただのぬるい液体になってしまうからすぐさまいただくのがポイント。

毛玉 ビーツ

バーガンディ色のセーターから飛び出してきたみたいな毛玉が出てきた。ビーツを繊維っぽく切り出しているので、さくさくとした食感は毛玉じゃないので安心できる美味しさ。色合いといい不思議な食べ物だ。

林檎 チーズ

さらに林檎が丸ごと出てきた。すごい可愛い外観なのだが、食べるのは芯の部分をくりぬいたところにあるものだけとなっている。

これはチーズということなのだけど、ベイクとチーズケーキをさらに濃くしたのような感じがあり、ちょっと衝撃的な美味しさがある。見た目にも味も今回のメニューで印象に残った。

折り鶴 フォアグラ
ストウブにはいってパンが出てくる
みかんジュニパーベリー、ローズマリー

折り鶴は今回のコースでのハイライトのひとつだと思う。根セロリを紙のようにして折り鶴を作っている。食べられる折り鶴。

根セロリということだけど、海藻のような風合いもあり、オブラートのようでもあり不思議な味。一緒に出てきたフォアグラのテリーヌはつけ合わせにしては豪華すぎるくらいの美味しさで、見た目は地味だが味は最高な一品だな。

冬の大地

大地シリーズはセララバアドを代表するメニュー。黒いのはオリーブオイルのパウダーで、雪はバターのパウダー。この土が美味しいんだよなあ。甲子園に出た高校生じゃないが、この土は持って帰りたい。そして食べたい。

土に植えられている野菜達はミニチュアだけど濃厚な味で美味しかった。これもまたフォトジェニックでそして美味しい。

豚 栗 カルドッソ

ごはんものというわけじゃないけれど、和食的なアプローチを感じる「豚 栗 カルドッソ」というメニューは栗の風合いがいいアクセントになっている。地味だけど確実に旨みがあるよなっていう味だ。

百合根 トリュフ
レモンバームティしょうが、はちみつ

百合根とトリュフの組み合わせは去年も出てきたメニュー。エスプーマでふわふわの新雪のようなスープに百合根がそえられていて、トリュフがアクセントできいている。なんだか、新雪の上にようやく芽が出ていた植物と動物の足跡みたいだなって思った。

帆立貝 洋梨 スモーク

瞬間燻製は今回も少しアレンジされてきていて、ホタテと洋梨のスモークにくわえて、まわりには海藻が置かれていて磯の香りがするのが面白い。

海藻かじってみたがこれは食べるものではなかった。その場で瞬間燻製をするという目先のアクションに目を奪われてしまうけれど、確実に美味しいよな。

紀州鴨 黒にんにく 紅玉

メインの肉料理は紀州鴨を焼いたもので、紅玉りんごのソースの甘みがよくあっている。まるまる一羽の鴨をみんなでシェアする感じで、色んな部位が少しずつ食べられるのがいい。そして、この一羽をシェアするという感じがなんかいいよなって思える。

白い吐息

スタートしてから二時間経っているなんて信じられないが、いよいよデザートにさしかかる時間。デザートに入る前のソルベはミント味のボール状のもの。これが楽しいけれどちょっと恥ずかしい。白い吐息というネーミングなのだが、液体窒素で固められていて、食べると口からは白い吐息が漏れてくる。しかし、鼻からも煙がでてくる。冷たい空気が抜けてくるのはちょっと気持ちがいい。でも、煙草の煙を鼻から出す人みたいで結構恥ずかしい。舌の上に載せてしまうとひりひりしてしまうので食べ方に注意が必要。

モンブラン

モンブランは去年も出てきた雪山のようなモンブラン。栗の味がするけれど、見た目は雪山。となりには雪の結晶をのせた苺が添えられている。パスダースノーがかかっていて、見た目にも優雅な一品。食べるのがもったいなくなる。

デザートは冬の日の窓をイメージして曇っている。曇った水分はバラの香りがする。
スノーボール・京人参 伊予柑、ラズベリーソーダ・パチパチオランジェット
スノーボール

ラストのデザートあれこれは、木の箱に入れられてやって来た。表面のガラスが曇っているのは冬の日の窓をイメージしている。そして、この曇りの結露はバラの香りがする。指で窓をふくとなかのデザートがみえるのだが、そのときにほんのりとバラの香りが漂うのがなんだか幻想的。というか、すごく乙女な世界観という感じ。

デザートは前回と変化はなく、オレンジピールのチョコレートに見えるものはパチパチオレンジで作られていてびっくりしたり、最後はオリーブオイルのグミのこってりした感じで終わらせるのが好き。食後酒もカルヴァドスを飲んで胃袋がリセットされたところでお会計。今回も結構飲み食いしたけれど、それ以上の価値がある。これだけの充実した優雅な時間を過ごせるというのはすごく貴重な体験だ。いい舞台をみた感覚もあって充実した金曜日の夜となった。

セララバアド
住所:東京都渋谷区上原2-8-11 TWIZA上原 1F
時間:18:30オープン、19:00スタート厳守
休み:不定休(予約必須)

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