ひさびさに行われた草間彌生の個展をみてきた。何年か前に松本市美術館で行われていた「永遠の永遠の永遠」の個展がさらにスケールアップしていて、圧倒的な迫力だ。同時期にやっているミュシャ展も気になってはいるのだが、同時にふたつをみる体力はなかった。

とりあえず、草間彌生本人のインタビューとか歌まで入っている音声ガイドは必ず借りること。ちょっと扱いづらいのが難点だがかなり盛りだくさんな内容で作品への理解だけでなく、草間彌生という人柄にも近づけると思う。この人の作品ってかなり個人的なものだなと思っているので、草間彌生という人を知ることで深く理解できるような気がする。

エントランス入ってすぐの展示。圧倒される。

今回の個展での展示内容は膨大で、入って最初に現在進行形でつづいている「わが永遠の魂」シリーズから厳選された132点が公開されている。松本市美術館でみたときからさらに迫力が増しているというか、もう結構な年齢なのにこのパワーがすごい。描くのは大変そうだけど、描かないのはもっと大変だから描き続けているというような感じがする。このシリーズがある部屋は写真撮影が許諾されていて、マーケティング効果として集客への貢献がかなりあるんじゃないだろうか。投稿して欲しくて仕方ないのか、携帯電話での撮影だけがOKになっているのが不思議だけど。

展示内容のもうひとつの構成は草間彌生の作品を時系列にそって見ていけるということ。松本での幼少時代からニューヨークでの活動、東京にもどってきてからの活動と時代をおってみていける。このなかで体調を崩してニューヨークから帰ってきたのが1973年で、そこからアートの分野でふたたび活動が活発になるのが1990年代はじめくらいと20年くらいのブランクがあることに気づく。

この期間には小説を書いたりすることがあったみたいだが、入院をしたり精神的に結構大変だったんだろうなと思わせる。草間彌生には昔から幻視体験があったみたいで、現実との境目があいまいみたいなのだが、できあがる絵をみていると結構しんどい人生だよなあって感じてしまう。最近の作品はなんだかチベットの曼荼羅をみている感覚に近い。

そんななかで生きているうちに社会的にも経済的にも成功したのはすごい偉大なことだし、年老いても革新的なことを続けていけるのは素敵なことだなと実感した。

草間彌生 わが永遠の魂
期間:2017年2月22日(水)- 5月22日(月)
会場:国立新美術館
時間:10:00-18:00

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