今回の旅の目的でもある奇美博物館へ行ってきた。阿裕牛肉湯と同様に台南市街地からは離れていて、国鉄の保安駅から歩いて15分くらいのところにある。
結構遠いのだがおもしろい博物館だったな。台湾らしさは皆無なのだけど、ここもまた訪れてみる価値がある。なにせ個人のコレクションでここまで集めたのかと思うとすごさを感じる。
奇美博物館(Chimei Museum)へのアクセス
台南からは高雄方面に国鉄を一駅乗って保安駅で降りる。駅から歩いて15分くらいのところにある。駅から少し歩くと博物館の建物は見えるのだが、そこから建物までがかなり遠く感じる。奇美博物館は敷地も含めてそれくらい広大な場所にある。
鉄道以外だと、台南の市街地から路線バスで来ることもできるみたいだ。敷地の端っこまで来られるので便利そうだが、僕としては鉄道の方が保安駅の雰囲気も含めてちょっとだけ旅情もあるのでいいかなって思っている。



奇美博物館(Chimei Museum)について
この博物館のすごいところは、奇美実業という企業を一代で作り上げた許文龍さんが集めた個人コレクションだということ。博物館とはいうものの、半分以上は彫刻や絵画、貴重な楽器だったりするので美術館といってもいいくらい。入場に関しては事前にインターネットで予約が必要なのだが、空いていれば予約なしで入ることもできるみたいだ。僕は予約していったのだが、ふらっと入る人もいた。でもまあ、予約しておいた方が無難だとは思う。


博物館の建物は遠近感がなくなる感じの巨大さで神殿のようでもある。西洋建築のスタイルは台湾らしさをまったく感じないのだが、このスケール感はすごい。
わりと驚くのは武器コレクションの豊富さで、エスキモーの武具から日本の戦国時代の甲冑まで、あらゆる時代のあらゆる地域のものが網羅的に集められている。武具だけでこれだけのコレクションを一気にみられるところは世界的に珍しいと思う。
動物園の代わりにあるのははく製やレプリカのコレクション。動きはしないものの圧倒的な物量は動物園といってもいいくらいだ。そしてレプリカのいいところは密接して置けて至近距離で見ることができることだよな。
楽器のコレクションもすごくてとくにバイオリンはかなり貴重なものも展示されている。将来有望なアーティストに貸し出しをすることもあるみたいで、一部のコレクションは抜けているのだが、そういうところもまた好感がもてる。
演奏に関しては自動演奏の時間があり、これは結構聴き応えがあるので時間があえば列に並んでみるといいと思う。個人のコレクションなのだが、とりとめがなく一貫した文脈みたいなものもないので、ちょっと不思議な感覚が残る場所なのだが、この熱意というものは伝わってくる。それにしてもすごい量のコレクションだ。この存在感に圧倒される。お土産物コーナーはわりとセンスのいいものがそろっているので、ここで台南土産を買っていくのもいいと思う。


奇美博物館(Chimei Museum)
住所:台南市仁德区文華路二段66号
時間:9:30-17:30
休み:水曜日