香港郊外を旅してみるシリーズ。川龍村から路線バスを乗り継いで元朗区の方へ抜けてみることにした。行ってみたのは中国の本土から流れてきた客家という民族の集落。周囲に壁を作って集団生活する独特の生活スタイルを維持して暮らしている。香港では錦田吉慶囲というところが比較的オープンなコミュニティで壁の内側にも入れるみたいなので行ってみることにした。

Google Mapのナビゲーションだと川龍のバス停から荃灣駅へ戻るのとは逆方向に抜けるバスに乗ればいけるという表示があったのだが、山を越えた上村總站というバス停での折り返し運転で何軒か商店が並ぶ郊外で降ろされてしまった。仕方なく調べて直して、すぐ近くにある上村球場というバス停から錦田吉慶囲まで行くバスを見つけたので乗り込んでみる。香港郊外ではGoogleのナビは危ういことを知る。

なんとかたどり着いた錦田吉慶囲は中国の福建省でみられる巨大な円筒型の構造物ではなく、ヨーロッパの城塞都市がすごくコンパクトに小さくなったような印象を受ける外観だ。外敵から身を守るため、壁をつくって暮らし始めたのは1600年代からということで、すでに400年くらいの歴史がある。

壁に囲まれた村のことを「囲村」と呼んでいて、なかにはひとつの集落としてのコミュニティが形成されている。そこには路地が交差していて、住居が密集して建ち並んでいる風景はひとつの城のようでもある。路地の奥までいくと家の扉は普通に開け放たれていて、リビングでおっちゃんがテレビ見ていたりする。なんだかのんびりした世界観だなあって思う。

集落の真ん中には廟があって、ここの守り神として崇められている。土地の守り神ということで、よそ者が入ったらまずいだろうなと思い中には入っていないのだが、とても居心地がよさそうな空間だ。壁のなかに入ることで排他的なのかなと思ったりしたのだが、案外そんなこともなく城壁都市のなかを散歩してまわっていた。

MRTの錦上路駅からも歩いて15分くらいなので、川龍村からがんばってバスで来るのもいいし、市街地から地下鉄で来るのもいいと思う。とくに目新しいものがあるわけではないのだが、のんびりした香港郊外の風景ということでいえば旅をしている気分になるところだ。

錦田吉慶囲

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