今回のアンコール遺跡巡りのなかで、僕にとって新たな発見だったのはバンテイアイ・スレイに対する印象。

ずっと前に来たときは、バイクタクシーの後ろに乗って砂埃だらけの道やら、道中は盗賊が出るとかいわれてびくびくしながらなんとかやってきた。

それなのに、バンテイアイ・スレイはすごい小さな遺跡で拍子抜けしたし、東洋のモナリザとかいってもあまりにも小さなレリーフでここまでやってくる労力に対するインパクトが少ないとか思ったものだ。

規模としては小さな寺院遺跡
規模としては小さな寺院遺跡

今回、ひさびさにこの遺跡にやって来て、全然期待もせず入口のショップ(というかすごい整備されていた!)でビールとか飲んじゃったりしてたのだが、このラテライトと砂岩でできた赤い遺跡にすごい感動した。

寺院全体に精緻なレリーフが施されていて、石から掘り出したとは思えないほどだ。まるで細部まで細かく作られた宝石箱みたいな感じすら思える。

20140719-1328-36-07967

寺院の南北にあるテヴァダー像も、すごい優雅できれいで、今回近寄れないことに落胆した。前はすごく近くで見られたのに・・。

なんだか、昔気楽に接していた女の子がアイドルになって遠い存在になったかのような寂しさを感じるくらいだ。あの子・・あんなきれいだったのか!と後悔する感じ。

20140719-1331-50-0417

ここで思ったのは、若いときはバイヨンとかの分かりやすいインパクトを求めてしまって、きっと僕はバンテアイ・スレイのよさを分かっていなかったんだな。

しかし、人生を経過して改めてみると、この寺院のもつ慎ましいながらも力強い美しさに気づき感動したということなのだろう。

たとえば絵画や音楽、本を読むときもそうだけど、そのときの自分の背景や、人生経験によって感じ方が全然違うように、みるものや体験することについても、自分の背景が影響してくるのだろうなと、考えてみれば当たり前のことだけど、改めて感じた次第。

20140719-1332-34-07978

こう考えると、旅行というのは同じ場所に何回か行くというのは自分の価値観の差異を感じたり、色んな確度からものをみるためにやってみるのが楽しいのだなと思った。

このバンテアイ・スレイってそういう深い遺跡なのだと思う。

Related Post

フランク・ゲーリー パリ – フォンダシオン ルイ・ヴィトン 建築展をみてきた... 21_21 design sightで開催しているフランク・ゲーリー展(“I Have an Idea”)にあわせて、表参道のエスパス ルイ・ヴィトン東京で開催されていたイベント。 ミッドタウンのゲーリー展でも入口に模型が展示されていた、フォンダシオン ルイ・ヴィトンの部分を切り出して展示して...
埼玉の地下神殿、那須の紅葉。 じつは去年も観に行ってきたのだけど、なぜか地下神殿にいる間はカメラが壊れていて、まったく写真が残っていなかった。地上に戻ったら直っていて、家に帰って写真がないことに気がついた。 結構ショックな出来事だったのだが、地下神殿にまたやって来る理由ができたというものだ。地下神殿とはいうものの、実際には...
美瑛の絶景「青い池」はお昼くらいに行くのもいいかと思う。... 美瑛にある奇跡のように美しい「青い池」。前にいったときには全然人がいなくて、こんな狭いところ入っていくのかよと思ったのだが、いまではカーナビに場所が示されているし、観光バスが止まれるような駐車場まで整備されている。すっかり美瑛の観光地として定着している。 今回ひさびさに訪れたけれど、みやすいよ...
マゼンハイと垂水の風景 大隅半島の垂水までやって来たのは、カンパチを食べたいからということの他、この風景を眺めてみたいからということもある。マゼンハイと呼ばれている場所で、ここから垂水の風景を一望することができる。 ここの場所については観光地ではなく、ごく普通の場所で僕が情報を公開していいのかどうかちょっとわからなか...
千鳥ヶ淵で桜の花見は定番の美しさ 今回の花見では目黒川以外の東京の桜を見てまわっている。東京の桜を見てまわるというのは普段とは違う町に行くことが多く、新しい発見が多くて楽しい。小旅行をしている気分だな。 ということとで千鳥ヶ淵の桜をみてきたときの話。ここはインド大使館でやっているインドフェスティバル目的で行くことがあったが、中...

Feature

Leave a Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください