今回の旅でかなり期待が大きいままに訪れてしまったせいかもしれない。写真家である土門拳の作品を展示している土門拳記念館に訪問したのだが、ちょっと拍子抜けしてしまった。

理由ははっきりしていて、事前に知っていた所蔵数は7万点とのことだけど、実際に館内に展示されているのはその5%くらいなんじゃないだろうかというくらいに少ない作品展示数と、僕のなかでの土門拳は戦後日本の子供たちを子供目線でいきいきと撮った写真家というイメージだったのだが、今回の展示はそれらがまったくなかったということにつきると思う。

前者の問題はこの記念館のスペースの問題だが、後者の問題は僕とこの記念館の相性の問題なので、見る人がみればきっと感動の展示だったのだと思う。僕も拍子抜けはしたもののその作品の凄みは感じたもの。フィルム写真を人の背丈ほどまで拡大しても、写真のすみずみまで集中力があることが感じられる。とくに写真の焦点のあわせ方が半端ないと思った。いまじゃ、オートフォーカスで誰でも簡単に焦点をあわせられるけれど、フィルムでマニュアルフォーカスの時代にここまでのものが撮れるとは・・と感じた。これは沢山撮ればいいってことだけじゃなくて、集中力がすごかったのだろうな。

僕がこの記念館で印象に残ったのは建物を囲んでいる池と中庭の庭園。池にはやたらと人懐こいという言葉がぴったりな鯉がうようよ泳いでいて、エサを求めて水面すれすれまで上がってきている。普通に鯉をなでたりできるくらいだもの。すごいなつきようで驚愕する。

池の鯉たちとたわむれる

そして、なんてことない中庭には植木に隠れるように「土門さん、イサムノグチ作」というプレートが置いてあって、これがイサムノグチの作品なのか!と驚く。それくらいさりげない。もっと主張してもいいんじゃないかと思ったりするけれど。

イサムノグチ作の中庭

でも、こうして色んな人に愛されて記念館が作られた土門拳という人柄はきっと面白い人だったのだろうなあ・・って思った。

これで展示数が多ければいいのだが。もっと密集して展示すればいいのに・・。

土門拳記念館

 

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