中之条ビエンナーレで巡る里山の旅。四万温泉の東側にある伊参エリア編。この辺りは、伊参スタジオが有名なところだけど、今回は新たな廃校が増えていたのが、ビエンナーレとしてはいいのだろうけれど、地域としてはどうなんだろうって思うところ。


伊参エリアでもっとも印象にのこったのは旧伊参小学校の体育館を使った「sightseeing room in ~NAKANOJO~」という作品。
真っ暗の体育館のなかに存在しない壁があるようにみせていて、この体験の設計がわりと細かくて面白い。「あれ?」ってなる感じがなんともいえない。しかし、僕は暗闇でぜんぜん目がきかないのか、目が慣れるまで本当になにも見えなかったのだけど。暗闇の作品ということもあり写真はない。
伊参スタジオは校庭の隅に設置された竹の作品が楽しいというか辛いというか。強制的な青竹踏みみたいなことをすることになるのだが、一周まわると結構しんどいことになるのは僕が不健康だからなのだろうか(きっとそうだろう)。




そして、今回のビエンナーレのポスターにもつかわれている飯沢康輔さんの作品。
2011年は会期がはじまってもつぶれたパチンコ屋さんでうんざりするように泥人形を作っていて、2013年は家の屋根から木を逆さづりにしていて(この作品はまだあった)、今回はその集大成ってことだったのだけど、イノシシの着ぐるみきてウロウロされていた。
なんだかよくわからないけれど、すごい人なんじゃないかと思っている。余談だが、その後中之条の街中でやってた着ぐるみかぶるイベントで、「飯沢先生の生徒なんです」という方がいて、やはりすごい人だと知った。
そうそう、小さいけれど旧五反田学校にある作品たちも見逃してはならないものだったな。越後妻有でもみたようなものがあり、ここでみたものが一番作品としての完成度が高いなと思えるものだった。
しかし何より見逃せないのは、豊かな里山の風景。きっと昔からこうだったのかなと思える美しい風景。遠くに見える高圧線と里山の森と畑の風景はトトロとかが出てきそうな感じがする。


