船橋って不思議なところで、郊外型の町の感じで駅前には大きなデパートがあったりするのだが、その裏側には昔ながらの下町っぽい雰囲気が残っていたりする。駅から裏通りに入ってすぐのところにある花生食堂もそんなところにある。

昔はこの近くに大きな市場があって、そこに来る人たちを相手に食堂をはじめたみたい。いまでは市場は郊外に移転してしまったのだが、食堂は昔ながらの常連さんで成り立っている雰囲気がある。外観は趣があるという感じで戦前に建てられたのではないかと思われる。

風格さえある店構え
かなり古い

店内はカウンター数席とテーブル席で常連さんしかいないので、入るにはかなり敷居が高い。そして、お店はお母さんのような人がひとりで仕切っているので、忙しいときにはオーダーまでにも時間がかかるので、のんびり待つ方がいい。賑やかな感じでもなく、ときおり話しをするくらい。ラジオをかかっていない静かな店内。古めかしいガスコンロから出てくる湯気が光に照らされて、妙に幻想的だ。きっと、昔はお店全体に活気があって賑やかだったのかもしれない。いまでは、その残像みたいなものがあるだけで、のんびりと余生を過ごしている感じ。

料理は定食屋さんという感じで、親子丼とかごはんもののほか、肉豆腐とか刺身といったお酒と一緒に楽しむものもある。ビールはキリンとアサヒの二択で迷わずキリンの瓶ビールを頼んで料理を待つ。肉豆腐は、少し甘めにしたタレに入った絹豆腐と鶏肉で、意外とボリュームがある。シンプルな料理だが、これをつまみながらビールを飲むのは結構幸せ。

まずはビール、BGMもない店内は静か
肉豆腐、シンプルに美味しい
イカ刺し(時価)

もうひとつ頼んだのは時価になっている烏賊の刺身。時価とかいうので、いくらでどんな料理なんだろうかと思ってしまうのだが、お会計が1,600円だったことを考えると、そんな大した金額ではないのだろう。キラキラで透明なイカ刺しではなく、しっとりした普通の刺身でたまにはこういうのも悪くない。

お店の雰囲気とかを考えると常連さんのための食堂を、昔ながらに維持しているという感じで、一見さんは断られはしないが、ゲストとして大人しくするくらいがいいと思う。一見さんのせいで常連が寄りつかなくなってお店が立ちゆかなくなるくらいならば、そっとしておき空いているときに入らせてもらうくらいがいい店なんだろうなあ。それにしても、ひさびさに小津安二郎の映画に出てきそうなお店に出会えてよかったなあ。

花生食堂
住所:千葉県船橋市本町4-16-30
時間:10:30-19:00頃
休み:不定休

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