ハノイから南に90キロ、ニンビンまでやってきた。ここは陸のハロン湾ともいわれるカルスト地形が作り出す自然遺産と古都がある歴史遺産からなる東南アジア発の複合世界遺産「チャンアンの景観関連遺産」があるのです。

見どころはニンビンの周辺に点在していて、時間があればこの街に宿泊してゆっくり見てまわるのもいいけれど、僕のようにハノイから日帰りで訪れることも可能。だいたい朝9時くらいにハノイを出て11時過ぎにニンビンに到着、夕方16時過ぎにニンビンのバスターミナルを出発して18時くらいにハノイへ戻ってくるという1日がかりな感じにはなる。

ハノイからニンビンへのアクセスについてはこちら:ハノイからニンビンまでの列車旅

ニンビン駅前でたむろしているバイタクと交渉して向かった

さて、ここの自然遺産はカルスト地形が作り出す幻想的な風景が特徴で「陸のハロン湾」と呼ばれている。ちなみに、ハロン湾は「海の桂林」と呼ばれており、それって「桂林とチャンアンは同じ」ということになるのではないかとも思ってしまうわけだが、桂林にも行ったことがある僕としてはやっぱりちょっと違う。

桂林も水が多く漓江という川下りがあったりするのだけど、チャンアンよりももっと規模が大きい感じがあり、どこまでもす墨画のような風景がひろがっている。一方、ベトナムのチャンアンはもう少しコンパクトというか山がちな感じ。あくまでも感覚的な話しなのだし、それでチャンアンの魅力がないかというとそんなことはないのだけれど。

ニンビンからチャンアン自然遺跡への行き方

ニンビン駅のまわりにはレンタルバイク店もあるけれど、ニンビンの鉄道駅とバスターミナルがちょっと離れているので、僕はたむろしていたバイクタクシーの運転手を半日チャーターして帰りはバスターミナルまで行ってもらうことにした。

ボートのチケットを買うカウンター

チャンアンとタムコックのどちらがいいのか

チャンアンの自然遺産は船頭さんが漕ぐボートで見てまわることができる場所が、タムコックとチャンアンの2カ所ある。古くから開発されてきたのはタムコックの方で絵はがきでみる田園とボートの風景などもここの景色だったりする。しかし!古くから開発されたこともあり、ベトナムにあるダメな観光地の典型である「なにかというと追加料金」「とりあえずふっかけてみる」「お土産物屋がどこからともなくあらわれる」「わけわからない物乞い」と全てが網羅的に完備されており、行く前からうんざりしそう。

一方で、チャンアンの自然遺産については最近になって注目され、きちんと管理されながら開発されたこともありベトナムじゃないみたいにスムーズ。公定料金による同一価格、下船時に観光局によるアンケート(チップ要求されていないか、不快な目にあっていないか)までとっているくらい。ボートが行く先々ではちょっとしたおもてなしのイベントがあったり、川辺で琴をひいている人がいたりと、観光地化されているといえばそうなのだが、すごくスムーズでいい旅行ができた。上記のことからニンビンで自然遺産みるのであれば今回紹介するチャンアンの方がいいんじゃないかなあって思う。

チャンアンはタムコックと比較して山がちなイメージ

チャンアンのボートとツアーのコース

チャンアンのボート乗り場までバイタクで15分くらい。早朝がピークなので12時近くはわりとガラガラですぐにボートへ乗りこむことができた。コースは3種類あって1時間程度でおわるショートコースからほぼ半日がかりなロングコース、いいとこどりで3時間くらいのコースがある。

そら、もちろん3時間のコースを選ぶというものだ。バイタクの兄ちゃんもボートのおっちゃんも「キングコングスカル」って言っていてなんのことかと思ったら、映画「キングコング: 髑髏島の巨神」のロケ地に疲れていて、ここは1時間のコースだと観にいけないが3時間のコースだと観にいけるから絶対おすすめなんだということだった。キングコングの映画はみていないが、この3時間コースは結構たのしかった。

1時間だと物足りないだろうなって思うし、ロングコースだと昼に来たらもう行けないし、そもそもそんな長いコースは飽きてきそうだ。

船着き場
この3コースから選ぶことになります。まあだいたいまん中のコースを選ぶみたい。

ボートでのツアーについて

ボートは基本的に相乗りなので、同乗者の顔を忘れずにいた方がいい。あと、ボートのおっちゃんも見分けつかないかもしれないが、顔を覚えておき、そして顔を覚えておいてもらうこと。船着き場で「あれ、おれの乗るボートどれだ・・」とかなったときに助かります。

チャンアンの自然遺産については映画「キングコング: 髑髏島の巨神」の撮影に使われた建物やセットがそのまま残っていたりする。このセット、ベトナムっぽさというよりアフリカみたいな感じで、これそのまま残しておいていいのか?とも思ったんだが、そこで映画を彷彿とさせるパフォーマンスをしたりしていたので、これはこれでいいのだろう。きっと。

最初に立ち寄った寺院
ものすごいところ抜けていきます
これ、古くからの伝統的な踊りなのかな・・?
チャンアンのボートツアーで感動したのはトイレがきれいってことです。これ大事。

そのほか寺院なども基本的に再建されたものなので、古めかしさみたいなものはないのだが、それでも鏡のように静かな池のなかにある寺院、そしてそこから奏でられている琴の音が周囲の山に反射して響いているところはなんだか映画のワンシーンのようだ(キングコングのことではない)。

ボートはときとして洞窟を通りぬけていくのだが、そこから出た瞬間に広がる風景はちょっと声がでるくらい幻想的でまさに水墨画のようであり、ボートを漕ぐ水の音だけが聞こえてくる。

ボートはいくつかの島や川岸について、20-30分の自由行動がある。どこかの川岸についたとき「次の集合はあの山越えた反対側ね、それじゃ1時間後に会おう」っていわれたときはびっくりしたけれど。動きやすい服装で行くのがいいと思う。

映画に出てきそうな風景
洞窟を抜けていくこともある
静かでいいところです
川岸で楽器ひいてくれていたりする
雄大な風景だった

途中にある島にはお土産物店やちょっとした軽食を売っているところがあるので、そこで食事をすることもできる。そして、新しく開発された観光地なこともあり、どこもトイレがすごくきれい。チップ制だったはずだが、こんなにきれいならば喜んで支払うというものだ。

この風景は日本じゃ見かけないものだし、ユーラシア大陸という巨大な土地ならではのダイナミックさがあってすごい。これで桂林、ハロン湾、チャンアンと「カルスト地形三兄弟」(いま名付けた)をすべてみてまわったのだがどこもそれぞれに印象深いものだった。そして、ハノイから日帰りでこんなにのんびりした旅行ができるとは。

ハノイの街歩きに飽きたら、こういう日帰り旅行もいいと思う。

チャンアン名勝・遺跡群/Ban Quản Lý Quần Thể Danh Thắng Tràng An
ボートの営業時間:7時00分~16時00分

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